おやさい&くだもの
じゃがいも
2021.06.29
今日は、『じゃがいも』から考えさせらた部会員の想いをお伝えしたいと思います。
給食食材の納品日前日、部会員の元に届いたじゃがいも。
段ボールの中は、『そうか病』と言われるカサブタ状の斑点が出ているじゃがいもでいっぱいでした。『そうか病』はじゃがいもに最も多い病気です。しかし症状は表層のため、普通より少し厚めにむけば中身に影響はなく、問題なく食べられます。
ただ、食べられるとは言っても皮を厚めにむいたり、1個が小さくなるのでむく個数を増やさなければならないかもしれないなど、調理の手間が増えることが予測されます。部会員は市場への返却も考えましたが、納品先の学校の先生方に一度相談してみることにしました。
部会員からじゃがいもの状態を聞いた1校の先生は、皮を厚くむくなどの手間を快諾してくださり、もう1校の先生も即、届けてください ! と言ってくださいました。そして、「もしこの小学校で買わなかったら、そのじゃがいもはどうなりますか ? 」と続けて質問されました。「誰にも買ってもらえず、市場で売れ残るかもしれません」と部会員は答えました。
その日の午後、即、届けてください ! と言ってくださった先生より、給食時に子どもたちに配ったお便りが部会員の元にも送られてきました。
お便りでは冒頭で、そうか病のじゃがいもと病気のないじゃがいもの写真と共に、「みなさんがじゃがいもを買うとしたら、どちらのじゃがいもを買いますか ? 」と問いかけられていました。
そして、部会員との売れ残りのやり取りや、段ボールに必ず明記されている農家さんの生産者番号など、作った人の存在も感じさせる情報が写真と共に掲載され、最後に重ねてもう一度、「みなさんが買い物をするとき、どちらのじゃがいもを買いますか ? 理由も考えてみだください」と問いかけていました。
さらに、先生からの「今日の質問の答え」は「どちらも正解にすることができます。理由が言えるといいですね」と、締めくくられていました。
我々大人こそ、日頃からちゃんと意識できているだろうか ? と考えさせられたこの問いかけと答え。。部会員として、生産者と納品先をつなぐ間で質の良い青果を納品するだけでなく、最初の食品ロスを防ぐこともできるんだと改めて気付かされたこの記事を、きちんと残していきたいと強く感じた1日でした。